土木学会WEB情報誌『from DOBOKU』〜土木への偏った愛

土木のことをカジュアルに噛み砕いたユニークな形で届けることを目的に、土木工学の専門家やインフラ管理支援ボランティア、土木工学を志す学生たちが文章、写真、イラスト、動画、音声配信などのコンテンツを発信していく『from DOBOKU(フロムドボク)』です。

土木スーパースター列伝

『土木偉人かるた』に収録された48名から選りすぐりをピックアップしてお伝えします。皆さんがよく知るあの武将も、有名なお坊さんも、助っ人外国人も登場してきます。

【津田永忠】岡山が産んだ土木・建築のトップエンジニア〜土木スーパースター列伝#12

皆さん、津田永忠(つだ ながただ/1640~1707)を知っていますか? 江戸時代の岡山藩で「豊かな岡山」の基盤をつくった、ぜひぜひ知ってほしい土木の英傑です。 こんにちは。横浜国立大学教授の細田 暁です。普段はコンクリートの研究をしておりますが、土木史が大好きで、勤務先の大学の全学教養科目の「土木史と文明」という熱血講義も担当しています。このfrom DOBOKUの連載「土木スーパースター列伝」では、濱口梧陵を以前に担当しました。 濱口梧陵<前編>「津波防災の日」のきっ

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インドでも有名!?ヒンディー語で紹介されている"生き神様"

『土木偉人かるた』に収録されているた48名の知られざる偉人たちを紹介していくシリーズものが企画に上がったとき、真っ先に思ったのが『プロレススーパースター列伝』(原作:梶原一騎・作画:原田久仁信)でした。少年期を80年代で過ごした男性で、この作品に胸を躍らせた人は少なくないだろうと思いますが、僕もその中のひとり。 イラストを担当してくださる広野りおさんへのリクエストも「『プロレススーパースター列伝』風にしたい!」とだけで、2021年6月に第1回『空海編』で企画はスタートし、2

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【濱口梧陵<後編>】これぞ公共事業!“生き神様"の行動哲学〜土木スーパースター列伝 #11

こんにちは。横浜国立大学教授の細田 暁です。 11月5日「津波防災の日」にちなんで「A Living God(生き神)」こと、ヤマサ醤油七代目当主・濱口梧陵の伝説をお伝えする後編です。前編「【濱口梧陵<前編>】「津波防災の日」のきっかけを作った生き神様〜土木スーパースター列伝 #10」はこちらです。 今回も“濱口儀兵衛”でお届けします。 11月5日の午後4時頃発生した安政南海地震によって自らも被災しながらも、翌日には2週間分の米を確保し、無料の仮設住宅を建設し、農業や漁

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【濱口梧陵<前編>】「津波防災の日」のきっかけを作った生き神様〜土木スーパースター列伝 #11

こんにちは。横浜国立大学教授の細田 暁です。 普段はコンクリートの研究をしておりますが、土木史が大好きで、勤務先の大学の全学教養科目の「土木史と文明」という講義も担当しています。講義では国内外のたくさんの偉人を紹介しています。土木史は面白いですよ~。 今日11/5は「津波防災の日」です。この日にちなんで、濱口梧陵(はまぐちごりょう)を紹介します。この記事を書くにあたって復習してみましたが、まあすごい人物です。私の土木史の講義では時間が限られているので、濱口梧陵のことを紹介

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テーマ「ダム」

ダムについて書かれた記事をまとめます。

【偏愛土木写真0015】まるで宝石のような水を湛える鎧畑ダム

 このコーナーでは、土木写真部の部員が一押しの土木構造物やお気に入りの写真をご紹介します。  今回ご紹介する鎧畑ダムは、秋田県仙北市紅葉で有名な玉川ダムの7Km下流にあります。    春、玉川ダムから下って一個めのトンネルを抜けると「息を飲む」という表現がぴったりの風景が広がります。宝石のパライバトルマリンのような水を湛えた鎧畑ダムのダム湖(秋扇湖)に新緑の埋没林が浮かぶ光景が目に飛び込んで来るのです。  およそ日本の風景とは思えぬ景色を右手に観ながらダム本体に向かうと、

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【偏愛土木写真0010】土木技術の結晶「塚原ダム」

 このコーナーでは、土木写真部の部員が一押しの土木構造物やお気に入りの写真をご紹介します。第10回は古くから水力発電が行われ、支川も合わせると計8基もの発電用ダムがあることで知られる宮崎県の耳川に建設された塚原ダム(つかばるだむ)です。 塚原ダム(宮崎県諸塚村)  塚原ダムは、日本で初めて可動式ケーブルクレーンを採用するなど、当時としては最先端の近代的な機械化施工を導入して建設された重力式コンクリートダムです。  戦前に作られたダムでは最も高い日本初の80m級ダムであり、そ

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【偏愛土木写真0005】「世紀の壁」と呼ばれた日本初の大規模アーチ式コンクリートダム

 このコーナーでは、土木写真部の部員が一押しの土木構造物やお気に入りの写真をご紹介します。第5回は日本三大秘境の1つとされ、平家落人伝説がひっそりと息づく山深い村「宮崎県椎葉村」に建設された「上椎葉ダム」です。 上椎葉ダム(宮崎県椎葉村) 上椎葉ダムは、日本で初めて建設された100m級の大規模アーチ式コンクリートダムです。  建設に必要となった大量の資材は、遠く離れた宮崎県北部の工業都市「延岡市」から道路と58キロにも及ぶ索道により運ばれ、5年余の歳月と、延べ500万人の労

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【偏愛土木写真0002】技術者魂が生んだ唯一無二のダム

 このコーナーでは、土木写真部の部員が一押しの土木構造物やお気に入りの写真をご紹介します。第2回は熊本県球磨郡多良木町を源とし、宮崎県南部を東に流れる綾北川に建設された綾北ダムです。 綾北ダム(宮崎県小林市須木) 綾北ダムの一番の見どころは何といっても左右に1門ずつ設けられた高圧ラジアルゲートと、減勢効果を高めつつ、放流した水を提体から離れた位置に着水させるために作られたシュート台です。  通常、アーチ式コンクリートダムのコンジットゲート(ダムの中間に位置するゲート)には、

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偏愛土木写真from土木写真部

このコーナーでは、土木写真部(https://www.facebook.com/doboku.photo)の部員が一押しの土木構造物やお気に入りの写真をご紹介します。

【偏愛土木写真0015】まるで宝石のような水を湛える鎧畑ダム

 このコーナーでは、土木写真部の部員が一押しの土木構造物やお気に入りの写真をご紹介します。  今回ご紹介する鎧畑ダムは、秋田県仙北市紅葉で有名な玉川ダムの7Km下流にあります。    春、玉川ダムから下って一個めのトンネルを抜けると「息を飲む」という表現がぴったりの風景が広がります。宝石のパライバトルマリンのような水を湛えた鎧畑ダムのダム湖(秋扇湖)に新緑の埋没林が浮かぶ光景が目に飛び込んで来るのです。  およそ日本の風景とは思えぬ景色を右手に観ながらダム本体に向かうと、

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【偏愛土木写真0014】日本一の規模を誇る木造車道橋「かりこぼうず大橋」

 このコーナーでは、土木写真部の部員が一押しの土木構造物やお気に入りの写真をご紹介します。   第14回は、車が通行可能な木造橋として日本一の規模を誇る「かりこぼうず大橋(宮崎県西米良村)」です。 かりこぼうず大橋について  この橋が林道「小山重(こざえ)線」に架かる橋であることや、宮崎県における杉材の原木出荷量が日本一であることから、宮崎県産杉の集成材を用いた木造橋が建設されました。  橋梁形式の選定にあたっては、アーチ橋も含め、様々な検討がなされたようですが、最終的に

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【偏愛土木写真0013】国指定重要文化財「綱ノ瀬橋梁及び第三五ヶ瀬川橋梁」

 このコーナーでは、土木写真部の部員が一押しの土木構造物やお気に入りの写真をご紹介します。  第13回は2005年(平成17年)9月の台風14号よる大雨のため、第一五ヶ瀬川橋梁と第二五ヶ瀬川橋梁が流失するなど甚大な被害を受け、2008年(平成20年)12月に全線廃止となった高千穂鉄道の廃線跡に残る「綱ノ瀬橋梁及び第三五ヶ瀬川橋梁」です。  旧高千穂鉄道の主要な橋梁の設計・施工には、「コンクリート工学の父」と称された九州帝国大学教授、吉田徳次郎博士の指導のもと、日本の土木技

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【偏愛土木写真0012】モノクロ土木写真のススメ

 このコーナーでは、土木写真部の部員が一押しの土木構造物やお気に入りの写真をご紹介します。  第12回は、これまでの記事とはちょっと趣向を変えまして、「土木構造物をモノクロで撮ってみよう!」というお話です。  土木写真と言えば、真っ青な空を背景に撮られた橋や、鮮やかな山の緑を背景に放流中のダムの写真などに惹かれる方も多いと思います。これらの風景は言うまでもなくカラー写真でなければ、表現できません。  私もこうした写真を撮りたいと、ほとんどの写真をカラー写真で撮影してきました

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マツ編集長の本棚

このマガジンでは、土木の妖怪マツが独断と偏見でお薦めする本をご紹介します。特に土木偏愛者と土木学生にお薦めです。

大人こそ児童書を読もう!

偏集長マツです。 身の回りのあたりまえのこと、もっと学びたくなってませんか? 例えば、コンクリート。 学校や病院、高速道路やダムなど身の回りにたくさん使われてるのに、よく知らなかったり、わかったつもりになっていたり… 副音館書店の月刊絵本、「月刊たくさんのふしぎ」の最新2022年1月号は『コンクリートって何?』(税込770円)。敬愛する横浜国立大学教授の細田暁博士が、文を担当されています。 地元で採れる石ころと、数億年前のサンゴなどの化石からできるコンクリートは、製造段

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マツ編集長の本棚 #2〜川と国土史~

「わが国がもつ本来的な自然条件を基盤として、風土に根ざした個性ある地域整備とはどのようなものであるのか、それが筆者の長年の課題である。」(『国土づくりの礎 川が語る日本の歴史』(松浦茂樹著)あとがきより) 土木学会土木図書館委員会から松浦茂樹博士の訃報が届いたのはお盆休みに入る日の朝でした。松浦先生は、敗戦から3年後の昭和23年(1948年)埼玉県生まれ。大阪万博の翌年の昭和46年に東京大学を卒業され、大学院修士課程を経て建設省に入省。石原慎太郎氏が東京都知事になった平成1

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マツ編集長の本棚 #1〜技術と社会の近代史を学ぶ本

3度のメシより読書好き♡偏集長のマツです。 このマガジンでは、土木にもっと詳しくなるための専門書のほか、歴史書、哲学書など『土木偏愛者向けの本』を連載してまいります。 第1回の今回は「洪水と確率」(名古屋大学准教授 中村晋一郎博士著)。2021年3月初版ながら、名著の香りがする。 【「基本高水」を理解する】 きほんこうすい。治水計画を立案する際に設定される、計画の目標となる流量。河川法において「洪水防御に関する計画の基本となる洪水」と定義され、各法定河川でその設定が義

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Editor's note

偏集長が気まぐれに書く便りです。

大人こそ児童書を読もう!

偏集長マツです。 身の回りのあたりまえのこと、もっと学びたくなってませんか? 例えば、コンクリート。 学校や病院、高速道路やダムなど身の回りにたくさん使われてるのに、よく知らなかったり、わかったつもりになっていたり… 副音館書店の月刊絵本、「月刊たくさんのふしぎ」の最新2022年1月号は『コンクリートって何?』(税込770円)。敬愛する横浜国立大学教授の細田暁博士が、文を担当されています。 地元で採れる石ころと、数億年前のサンゴなどの化石からできるコンクリートは、製造段

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立野ダムで復活!デミーとマツのほんもの土木体験!

偏集長マツです。 ふと気づけばもう12月のなかば。そろそろ今年も終わってしまいます… でも、今年中にどうしても報告しておきたいイベントがあるんです。 それはもちろん「デミーとマツ」。 先月20日、熊本県阿蘇の麓にある立野ダムで、実に2年ぶりの「探検!立野ダムを食べつくせ」を開催し、デミーとマツもようやく復活できましたー😭 第25回となる今回は、大雨マンと洪水マンも復活! アーチ型重力式戦士立野ダムマンにやっつけられました(´・ω・`) この立野ダム建設のおかげで、阿蘇固

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【募集】12/1~31 ライモンがフォトコン開催!

 偏集長のマツです。すっかり寒くなってきましたね。みなさんは、LIMN(ライモン)って知っていますか。知りませんよね(^-^; リムって読んじゃだめなのかな。これは、地方インフラ・メンテナンスネットワーク(代表者不明)の愛称のようです。土木学会インフラメンテナンス総合委員会 の下部組織を名乗っているようですが、謎しかありません。 地方インフラ・メンテナンスネットワーク(LIMN)  土木学会インフラメンテナンス総合委員会アクティビティ部会に結成された有志の会。地方のインフラ

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土木写真部も活躍!トシコーフォトコン結果発表!

 偏集長マツです。普段の業務に加え研修講師やイベント企画・登壇など、来るもの拒まずな姿勢で臨んでいたら、事後報告が遅れてしまっています。少しずつでも書いていきますね。  去る10月25日、福岡北九州高速道路公社設立50周年を記念して開催されたトシコーフォトコンテスト(審査員長 進藤環九産大准教授)の表彰式が開催されました。素敵過ぎる819点のトシコー写真の中から16作品が受賞。私は審査員と、表彰式の司会をつとめさせていただきました。  受賞者の皆さまに心よりお喜び申し上げ

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