【偏愛土木写真0005】「世紀の壁」と呼ばれた日本初の大規模アーチ式コンクリートダム
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【偏愛土木写真0005】「世紀の壁」と呼ばれた日本初の大規模アーチ式コンクリートダム

 このコーナーでは、土木写真部の部員が一押しの土木構造物やお気に入りの写真をご紹介します。第5回は日本三大秘境の1つとされ、平家落人伝説がひっそりと息づく山深い村「宮崎県椎葉村」に建設された「上椎葉ダム」です。

上椎葉ダム(宮崎県椎葉村)

 上椎葉ダムは、日本で初めて建設された100m級の大規模アーチ式コンクリートダムです。
 建設に必要となった大量の資材は、遠く離れた宮崎県北部の工業都市「延岡市」から道路と58キロにも及ぶ索道により運ばれ、5年余の歳月と、延べ500万人の労力を動員して完成した時には、その巨大さから「世紀の壁」と呼ばれたそうです。

写真1(上椎葉ダム)

 上椎葉ダムの見どころは何といってもそのスケールの大きさと、天端付近に設けられたラジアルゲートから放流される水を、安全に下流に流すために設けられた「スキージャンプ式減勢工」です。
 日本の土木技術の発展に大きく貢献したとも言える巨大なダムの勇姿と、ダイナミックな放流の様子を、ダムマニアならずともぜひ一度は見ていただきたい!

写真2(上椎葉ダム)

写真3(上椎葉ダム)

写真4(上椎葉ダム)

写真5(上椎葉ダム)

構造概要
 所在地 宮崎県東臼杵郡椎葉村大字下福良
 河川名 耳川水系耳川
 形 式 アーチ式コンクリートダム
 堤 高 110m
 堤頂長 341m
 総貯水量 91,550千m3
 管理者:九州電力株式会社
 完成年 1955年(昭和30年)

上椎葉ダムカレー
 お腹が空いたら椎葉村物産センター「平家本陣」で上椎葉ダムカレー(総工費700円)を食べてみるのもオススメですよ。

写真6(上椎葉ダムカレー)

上椎葉ダムの位置

 ダムに通じる道路では交通規制が行われている場合があります。お出かけの際は宮崎県のホームページで事前に確認してください。

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写真・文:岡部 章 土木写真部長
 1992年に宮崎県庁に入庁。瓜田ダム建設工事事務所での勤務を皮切りに、県内各地で土木工事の調査・設計・監督業務に携わる。
土木構造物を世界にただ一つのオーダーメイドの作品と捉え、その魅力をより多くの人に伝えようと、2014年に「土木写真部」を立ち上げる。
 ライフワークは土木広報と景観まちづくり。宮崎県高岡土木事務所工務課長、日本ダム協会認定ダムマイスター


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